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『十三夜』ネタバレ感想文(同じく長いよ)

『十三夜』

とても 切なく 痛い物語でした。


「何という国なのここは?」

「イリリアです」

「どうしたらいいの こんな無縁の国で」

「お嬢様が助かったのは 運の良さです」

「私が助かったことで 希望が見えてきた」

シェイクスピア『十二夜』
隠れ家のミランダの台詞から 物語は始まります。
ここに 十三夜の本当が隠されてるんじゃないかと 思うんです。

「船長さん お見受けしたところ あなた いい人ね。」
2度目からは 冒頭の洋二郎くんの背中で泣いてしまうの。

最初のイメージシーンがですね もう 泣けちゃいます。
みんなが 帰っていくところ。
背中を見つめながら。

ある町の物語。
守る側も 守られる側も みんなが仲の良い のんきな町の物語。

茶店「シザーリオ」を十三年ぶりに訪れるヴァイオラ。
ドタバタなお店なんだけど。(笑)

グローネ@渡部くんが 叱られて登場です。
渡部君は おばちゃん心配していました。
『堕天・神殿』以来 役についてなくてね。
今回 すごく良かった!
役者を夢見るグローネくんは 家を手伝わず 芝居ばかり。
店の金にも手を出し お姉ちゃんミランダにボコボコにされてます。
処女作を持ち「やさしくしてね」が 好き。(笑)

ドタバタ ミランダ@福田真夕さん
私のイメージを ガラガラと崩してくれました 真夕さん。
清楚でおとなしいイメージだったのに。
ほうきで グローネをボコボコ。(笑)
ボコボコにしたのは グローネだけじゃなく。
被害者続出でした。 最後セットがヤバかったっす。

「やべっ! ないないない!緑の封筒がない!」
予備校同じ2人組における お芝居がね 爆笑でした。

「プシュ~シュルシュルシュル」←逃げる時に使いたい台詞です。

戻ってきたヴァイオラ@良子さん
Tempestの妖精さんとは 全く違う 男装風の乙女です。
ショートボブがかわいいくて。
私の初日は十三夜スタートなんですけど びっくりしました。
髪切ったのかと思って 驚いた。
殿の驚き様は 相当だったに違いないと思われます。
かっこかわいい 良子さん。

「どんな様子の人?」
十三年前の十二夜。
とっても 素敵なシーンでした。
千代さんと良子さんのやりとりが美しくて 見とれてしまった。

なぜ彼女が戻ってきたのか。
スパイだったんだから 色々知っているんでしょう。
町が危ない事を知らせるために戻ってきたヴァイオラ。
町のチンピラ風味な 加藤さんんと雅和さんにケリを入れるの。
かっこいい~!
雅和さんについては 個人的に 毎回心配しました。(笑)

私の脳内設定では 
妹を町のみんなを 守るために 何も言わず町を離れた。

お店を切り盛りするもう1人のお姉さん オリビア@千代さん。
千代さんは なんて 素敵な人なんだろうと 
そこかしこに見られるのです。
「心は歳をとらないから。
物語が歳をとらない様に 私たちもあの頃のまま。」
『十三夜』で一番好きな台詞です。
心は歳をとらない~ 素敵な言葉です。

木に興味しかないオーシーノ@児島さん
毎回 木を盗んでは 怒られている。(笑)
日に日に長くなるのに楽しみである あのシーン。
劇中劇『十二夜』での「騙したな!」が毎回おもしろい。
下手くそでさえ 上手い。(笑)

千秋楽では 2度目の追いかけっこに 色々登場して。
マーローにアンにシェイクスピアに プロスペロー@殿。(笑)
児島さんの 「オレ~?」が 好きでした。

オーシーノの嫁様アイリス@えりかちゃん
元カノ@ヴァイオラに「会いたかった」と言える 心の広い女の人。
オーシーノは 良い乙女を選んだね。
木だけじゃないぞ。(笑)

やさしいお父さんトービー@須間さん
この方も 毎回木を盗んでは怒られています。
同じような台詞にはなってますが 毎回微妙に違う。
そういう須間さんが好き。(笑)
でもね 大事なところは外さないの。
シューリーを亡くしてしまうシーン
「ダメじゃないか。お母さんを困らせちゃ
お父さんもお母さんも喜劇役者なんだから笑ってなくちゃならない。」
毎回ね 涙です。
娘をお姫様抱っこなんです。
それはそれは 心配しました。(笑)
千秋楽まで できて良かったです。

オーシーノとの「港のヨーコ」のくだり 大好きです。

町を守るお巡りさんコットン@一内くん
超かっこいいんですけど。(笑)
エルの彼氏です。
ベタボレされております。
「出た!また木だ!」 が 大好き。
大物ゲスト2人と 懸命に掛け合いをしている彼を見て 
うれしくなった。(笑)
いや 感動した。
乙女は やさしくするもんだぞ。
と 言うところはありますが そこが彼の味かも知れません。
エルとの別れ「愛してる」が とても素敵だった。
また成長した一内くんを見られて おばちゃん しあわせです。

大物女優の素質ありなエル@繭子ちゃん
若手女優の割に態度がデカイ。(笑)
超好きです! 今回の繭子ちゃん!

「褒めてのばして~ そう言うタイプなの。」
「私 今を生きてるから。」
言ってみたい。言ってみたいよ~!(笑)
「ライバル登場ね。けちょんけちょんにしてやるから! マヤ!」
に大爆笑です。
コットンの前だと ぶりぶりなところが かわいい。
「ヘケケ」には 驚いた。(笑)
繭子ちゃんのパワー炸裂でした。

座長のトリスチャン@佐久間さん
お!座長だ!(笑)
今回一番最初に泣いたのは トリスチャンが囚われるシーンなんです。
みんなをかばうトリスチャンに拍手でした。
できたら死なずに収容されててもらい。
収容されたとしたら 芝居をしてもらいたいな。

ゲーブル@岩崎くん
きっと トリスチャンの右腕なんだと思われます。
初日に泣いてしまったのは 彼の台詞からでした。
「ちゃんと立たせろ。人間だぞ。」
これね~ 周りの人がいなかったら おいおい泣いてたね。(笑)
「座長に見せてやりたかった」でも泣いてますけど。
岩崎くんには やられた。
すごく すごく 良い役です。
塚本マルヴォーリオさんが 岩崎マルヴォーリオと
同じにしているところが好き~。
さすが 師弟愛。(笑)

お母さんでヴァイオラの親友マライア@藤臣さん&大橋さん
えっとね 私はほとんど藤臣さんみたんだと思います。
大橋さんは 一度だけ。
シューリーに「見た目なんかどうでもいい。
お母さんはお父さんみたいに優しい人がいい」
って 言うじゃないですか。
うんうん と思いつつも そりゃトービーに失礼だろうと。(笑)
シューリーを失うシーンは 痛くてたまらないのです。
悲しみが 痛かった。

子を失うってね ありえないから。
私が先に死にたいんだよ。
王子が先に逝ってしまったら 私は生きていけないと思うんだ。
だから 親の方が先に逝ってしまう様にできているんだろね。

シューリー@藤田さん&武捨さん
自意識過剰な娘。
「どうみても グラビアクラスだろ」って・・・
さすが トービーの娘だよ。(笑)
藤田さん やることが 大胆だよね。
彼女はある意味大物かも知れん と思いました。
物怖じしないで 今はドンドコ行けって 思います。

ナチスの兵隊さんになったランダー@平野くん
最初の あこがれの兵隊さんに会った時の顔がね かわいいです。
千秋楽は まさか 平野くんがやるとは 驚き。(笑)
友達すら「愚民」と言って撃ち落とせる。
笑顔なのに目が笑ってないぜって 思う彼です。
少し前まで一緒に遊んでいた友達に 
仲間の居場所を吐かせるために 銃を突きつける。
時代というのは 恐ろしい。
戦争や迫害って 怒りがこみ上げる。

頭が賢そうにも そうでない様にも見せられるマルヴォーリオ@塚本さん
塚本さん なんて すごい人なんだろうと思いました。
最高に素敵だった。
日に日に 憎さが倍増です。
なんて 悪いヤツなんだって。
子供を脅すシーンはね 絶品です。

でもね 2部の冒頭にうなされるでしょ。
「じき慣れる」と言いつつ 自分に暗示をかけている様で。
あのシーンだけで 本当は いい人かも?って見えるのです。

登場から「あ イタ!」で すっ転び おもしろ過ぎ。
おもしろい事やっている割に 目が笑ってないの。

本当に ヴァイオラが好きだったんだろうか?
セイラが好きだったんじゃないか と 思うの。
ヴァイオラにセイラの影を見てるのかな。
ヴァイオラとミランダを見逃してくれたんだから
彼も やさしい兵隊さんだったんじゃないかと 思います。
「私が信じているのは 総統閣下だけだ!」の目が 冷酷。
凍り付きました。
一番 悲しい人は 彼だと思う。

千秋楽「大人がのびのびやってるんだ!」が 大好きです。
名言だと思う。(笑)
そして 『Tempest』で言えなかった キャリバンの台詞を!
塚本さんも のびのび。
本当に 皆さん のびのびやってたね。(笑)

セイラ@真知子さん
なんですか! あのインパクトは。
初日は 全部持ってかれた感が満載でした。
幼い2人を残して 死んでいった彼女。
彼女が守った 2人の命。
いつまでもマルヴォーリオの心から離れないんだから すごい。

町の駐在コースのゼッペン@大畑くん
彼は優しい気持ちの持ち主ですが 組織に埋もれていくの。
こっち側にいなければと トリスチャンを殴りつける彼は
苦しかったんじゃないかと。
それでも やらなきゃ組織にいられない。
でも 苦悩してる様に見えないのよね。
やらなきゃオレも やられちゃうが 出ていて
そこは 良かったなって思います。

シルヴァリス@村瀬くん
冷酷な感じ。すごい冷たいの。
そこを村瀬くんは 上手に表現していて 
「遅咲きの蒼」や「DECADANCEII」とは また違う一面を
見せてもらいました。
「収容所に着くまでに死ぬぞ」って 言い放つあの目が怖い。
彼が 一番人間味無かったね。

人の良い兵隊さんギルティ@洋二郎くん
ギルティってお名前。有罪無罪のギルティ?
ここでは 正義と受け取った方が良いのかしら?
洋二郎くんの 苦悩する姿は 世界一じゃないかと思う。
みんながふざけているのに ふざけられない辛さ。(笑)
千秋楽は 思いも寄らない不審者が出てきて危ないところだった。
「もういやだ」のくだりでの ちょいガッツポーズが かわいいです。
ユダヤの人達の中に入り 人を想うと 任務が遂行出来なくなる
人間らしいギルティ。
疑問を持ったら生きて行かれない。
ナチス軍の幹部ですから。

誰も 人の命など 奪えないのです。
たとえ 宗教が違っても 人種が違っても。
ギルティは 正義の心を持つ人。

ヴァイオラも亡くし 仲間もなくし ただ1人隠れるミランダ。
不安と恐怖ばかりで あんなところに1人。
唯一手元にあるのは「十二夜」の戯曲本。
生きる事は 本当に しあわせなのか 分からなくなる。

「行くぞ! シザーリオ!」
は とっても素敵なシーンで。
扉を開けて連れ出しに来たギルティは 彼女の希望の光で。
私にとっても 希望の光でした。
2人で しあわせな未来を と願う最後のシーンです。

いちじくの木は 大事なポイントでしたね。

ユダヤでは平和と繁栄のシンボルだそうです。(ネット検索)
いちじくの木に囲まれた隠れ家にいるミランダは そう言う子なんですね。
彼女だけはって 助けるんです。

2つの物語に共通する名前が ミランダ。
どちらも 愛される象徴?
そんな風に思います。

ワーズワースが 「ミランダは しあわせにしてね。」
って 言っていたでしょ。
これが 共通って事かな~なんて 思うのです。

西田シェイクスピアも ミランダは しあわせにしてくれたんだと
そう思います。

長かったね。
今回も長かった。(笑)

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