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『桜の森の満開の下』ネタばれ感想文(いつもの長文)

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なんだか ドタバタしてかなかな書けなかった感想文をば。

『桜の森の満開の下』
以下 ネタばれしております。

原作は坂口安吾さん。
事前に読んでたんですが 
あれを読んで この物語ができる
その殿の頭の中はどうなってるのか知りたい。

私が観て 異色と感じる物語なのです。
でも とても 美しい。
綺麗な舞台でした。

ウマヤド@窪寺くん
先見のできる彼は 小さいころからそうなんでしょう。
あらがえない未来を見て 必死に変えようと試みる。
けれど 受け入れるしかない。
なんだろう あの悲しさは。

母を想う彼
ナツメを想う彼
ハヤリを想う彼
山賊な彼
ころころと表現を変えるところは さすが窪寺君だなって。

母をね よろこばせたかったんだと思うんです。
小さいころから
愛されたかったんだろうって。

ウマヤドが 母のことを話すとき とても 幸せそうなの。
私が いつも感じることは 子供は母に褒められたい。
それは 餓えていれば餓えているほど 
強くなるんじゃないかって思うんです。

父が死ぬことも見えただろうし
母の愛する者が奪われて行く様も 先見できたんだろうと思うんです。
先に見えたからと言って どうすることもできなかった彼は 
母一人も幸せにできない自分を呪っていたんだろな
と 思ったんですね。

山賊の時の彼は それは恐ろしい表情で。
人変わりました?くらいの激しい表情。
ウマヤドの人格は 本当はこちら?

ウマヤドは いつも後ろに手を組んでいて。
前に出たがらない感じがしたのです。
本当は 違うんだけど そういう風に作ってる感じ。

友として信頼していたムツも
愛そうと思っていたナツメも
妹のように思っていたトジコも
子供のように可愛がっていたハヤリも
父のように心配をしてくれたシシュンも
みんな みんな 失っていくウマヤド。
観ていて とても 痛かったし とても 切なかった。

ムツ@洋二郎君
熱い男でした。
南国育ちのムツはですね 武骨者です。
それを容貌で見せるためか ロン毛の髭。
初日あまりに汚いので(笑)
「その髭は 役のためなの?小汚い~。」
って言いました。(笑)

しょっぱなの疑問は 「幼馴染なのに 南国育ち」
ん?
どう言う時代の流れなんだろうかと。
生まれがウマヤドと同じ地区なら あれほど モリヤ様に小バカにされなければならない生まれじゃなのにな と。
小さいころは共に遊び 途中から南国に引っ越したのだということで 納得を。(笑)

友情に熱い男だったのに 自分の命が危ないと思ったら
先見を懇願する姿は 情けなく
なんだよ さっきまで友情とか言っといて。
小さい男だよ。
ってね 思っちゃうの。

ハヤリをおんぶするところは 親戚のお兄ちゃんちっくで 好きでした。

8つの質問では 悲しい恋の話の暴露で。(笑)
かわいそうだけど 面白かったよ。
洋ちゃん 早く 良い恋してね。

シシュン@岩崎君
彼はね 何でしょう この歳にして この落ち着き。(笑)
「ウマヤド」って 呼び方が好きなんです。
岩崎君の声 とっても 好きなの。
良い声だよね~。

シシュンは ウマヤドを思いやる叔父さんです。
大王様なんですけども ちっとも そう見えなくてね。
ハヤリに蹴られたりします。
姉=ウマヤドの母を 「どうしようもない女」 と言っちゃいます。
この辺り ウマヤドに恨まれてるんじゃないかなんて 思ったんですが どうだろ?

ウマヤド母の前で 「こいつがどんな思いで~」って 説教するところ。
この人 心底ウマヤドの事 想ってるんだって 思ったんです。
人の想いに添いたいと思う人 すごく好き。
登場の時は「この人も 先見が目当ての人?」って思ったんだけどね。

「限りはある。お前の苦しみもきっと終わる。」
この台詞のシシュンの温かみ。すごく好き。

私もね 限りはあると思う人なんです。
なので ユトラの永遠に桜を見ていたい意味が分からんのです。
人も桜も 散りゆくからこそ 美しい。
限りがなかったら ありがたみがないじゃないか って。

ハヤリ@藤田さん
藤田ね~ 度胸ある子だなって 思うんですよ。
初日は 蹴りが甘かったけど 終盤は思いっきり蹴ってたし。
あそこは 蹴って 上から目線でいかないとおもしろくないもん。
シシュン よりかわいそうです。
ちょいちょい カミます。
それ 課題ね。

正直 それほど上手じゃない。
でもね 私は 彼女好きなんです。
なにかね なんだかね かわいいの。

今回ハヤリが女の子もありだなって 思いました。
ドレメンズを ウマヤドの膝のせたら気持ち悪いけど(笑)
藤田なら 親子って感じがする。
膝に乗せてる時の ウマヤドのやさしい表情が好きでした。

ウマヤドが母に罵倒された後の
「元気出せよ ウマヤド!」
に 毎回涙して。
息絶える時も 涙して。
子は先に逝ってはいけないんだよ。
と 毎回思った。

ハヤリは ウマヤドにとって 子供だったんでしょう。
ナツメが子を産めないのを 分かって連れ帰ったんだろうと。
きっとね。

「神様って どっち向いて立ってんの?」
誰も答えられなかった 問いをハヤリは口にします。
「答えは私が用意しよう」
と ウマヤドは言いますが 最後は なんと言いたかったんだろうか。

私はね 神様は いつも私を見ているのだよ。
と 思うんです。
私の神様は 私の中にいて いつも私を見ている。
だから 自分には 正直に生きなきゃいかんと思うんだ。

桜の精に同じことを問われたときに
「この桜の森と同じだよ」
と ウマヤドが言うんだけども。
きっと この森に来ると この満開の桜を見ると 
全部が自分に迫ってくるんだろう と思うのです。

ナツメ@えりかちゃん
なんて 素敵なんでしょう。
えりかさん ほんと 素敵だった。
ナツメさん 超好きです。

ウマヤドの妻のナツメさんは とても ウマヤドを愛しているのが見えて 微笑ましかったの。
きっと 子供が授からないことも 
きっと きっと 悩みにあったんだと思うんです

もっと気になっていたのは「愛されているかどうか」
大事にされていることは 分かっていたんだろうし
やさしいウマヤドに なにも問いただせなかったんだろうと思うんです。
聞くのが怖かったのかもしれないな~。
彼は 先見ができるから。
「分からないから好きになれるんだよ」
の台詞を 後ろで聞いているナツメさんの顔が曇っているのが とても 切ないのです。
見えてしまっている人は 好きになれないって感じちゃうよね。

トジコとの関係も好きでした。
トジコとの友情もあったんだろうな~。
なのに 第二夫人にトジコが来て。
それが 自分に子供が授からないからだと 分かっていたんだろうし。

DNAを継ぐ者を産まねばならん訳ですが。

昔ね~ 結婚した時に思った事があった。
結婚てね 公認SEXだな~って。
結婚するまでは 子供はできてくれるなと 散々言われて
籍を入れた途端に 子供はまだか? と 事あるごとに言われ
そして「病気じゃないのか?」とまで 言われる。

いいじゃないかよ。
子供がいなくたって ウマヤドを分かってあげたいって思う人がそばにいてくれたら ウマヤドは幸せじゃないの?
と ともこさんは 思うのでした。

「愛してると言って欲しかった」
って 桜の精@ナツメに言われるんだけども。
きっと ナツメさんは 死んでも言わないんだろうと思うんです。
ウマヤドを想い 添いたい人だったと思うから。
それはね ウマヤドの心がそう言わせたんじゃないかと。
後悔なんだと思ったんです。
ウマヤドが 言えなかったことの一つ。

ウマヤドはね 先見できる俺だけ孤独で不幸みたいな感じ。
それぞれに 孤独を抱えていることに 気が付いてない。

母の話をする ウマヤドを見ないナツメさん。
ウマヤドと母が話しするところを見ないナツメさん。
どうやっても入れない絆を見るのが 辛かったのかな~。

ウマヤドの前で 平静を装い「何の話しようか?」
というナツメさんも
川のほとりで 桜の森の満開の下を読むナツメさんも
とっても 切なくて 愛おしい人でした。
ナツメさんが読んでいるところがね ビッコの女と山賊のくだりなの。
「喋りたいことなんかあるものか」
ウマヤドの台詞と重なって とても 痛かった。

桜を見上げる様も
最後に残る手も
こんなに 想ってるウマヤドに受け入れられない
そんな想いが見えるようでした。

なんだかね~ ナツメさんには 思い入れ激しかった。(笑)


トジコ@京佳ちゃん
京佳ちゃん きれいでした。
緑の衣装もメイクも緑で きれいだったな~。
神子の時もきれいでね~ 見とれた。

ウマヤドの前で ユトラが好きだと言う時の キャピキャピのトジコも
ユトラを キラキラな目で見つめるトジコも
ナツメを心配するトジコも
「あなたの子を産みます」と言うトジコも
どれもこれも 大好きです。

ウマヤドを 兄のように慕っていたと思ったんです。
だからこそ ユトラが好きなことを ウマヤドに告げていたんだし。
その兄を 夫に転換せねばならなくて
しかも 自分の心は ウマヤドにないことも ウマヤド自身が分かっている訳だし ナツメがどんなにウマヤドの事を思っているのかも知っていて
それでも 世継ぎのために 縁戚を結ばなければならない。
そんな悲しみがね 誰もいなくなった後の涙だと思うと 涙が止まらなかったんです。

モリヤ@佐久間さん
なんていうんでしょうね~。
お公家さんの前進ですか?みたいな。
イラッとさせる 嫌味な感じが とても うまい。
さすが さくちゃん!って 思いました。
髪型 大好きよ。

命乞いをするのに 
結局はウマヤドを信じられず 死んでいったモリヤ様。
「先見にあらがってください」
きっとね ウマヤドは 見たかったんだと思う。
一人くらい 自分の先見にあらがって欲しかったんだと そう感じた。

毎回 すべりっぱなしの「パイナポー」のくだり。(笑)
私は スキャットマンパイナポーは 好きだったよ。
全体的に 寒いシーンになりましたが 
その寒さがまたおもしろかったです。
さくちゃん お疲れ様。

カツミ@諒太くん
初日の出待ちで 「髪型どうなってんの?」と 一言目に聞いてしまいました。
3割の刈り上げ。
新しいね。
うーん。嫌味が足りないんじゃないかな~。
諒太君の素直でまっすぐさ というのは すごく魅力あるんだけども カツミには邪魔だったのかな~。
それとも ムツに遠慮があったのか?
もっと ムツに嫌みたっぷりで言って欲しいな~と。
モリヤ様の犬なくせに 自分も偉いと思ってるでいてくれると 「イヤな奴!」と 思うんだけど そこがちょっと足りない気がした。
首の時がね やっぱ 怖かったよ。(笑)
雷にビビってるところ 好き。
やっぱ こいつ犬~って思った。(笑)

カジマル@一内くん
一内くんはね 黒い役は 安心して見られる。
ちょいちょいコケるけどもね。(笑)
彼は ユトラの志に惚れていると言っていたけれど 結局は ユトラ様に殺られちゃう訳です。
ユトラ様に切られたのなら 本望かもしれませんが。
「リーブ○1」の歌は うまかったよ。
あの後 絶対に自分でウケてたでしょ。(笑)

雷と共にの台詞が 聞き取りづらい。
でもね あれは お気の毒な気がする。
千秋楽は 本当によく通る声で すごくかっちょ良かった。

桜の女@芳賀さん
「あんた」と登場から ちょっとびびっちゃいました。(笑)
前回の桜の女とイメージを変えるって稽古場日記にあった割には 変わってない感じがしたのは 私だけなのだろうか?
変えてくれなくて良かったな~って思ってるんだけども。
怪しく 強く かわいい。
そして ウマヤドの本心を導く人。
芳賀さんの強い役 好きです。

ウマヤドの本音を 引き出すというか 導くというか
本当は こうしたいんだろ
って 心を脱がせていくというか。

最後は ウマヤドに首を絞められちゃうんだけども
本懐と遂げてるんだけどね。
笑顔が怖かったよ~。

そして 桜の精ダンサーズの皆様。
ダンスも芝居もできるって!!
すげーな。←ハヤリ風味で
初日は え?ってなりました。正直。
芝居に力入れすぎて ダンスが手抜きかい?と。
でもね 違いました。
本当に 素敵だったな~。

語り部&ユトラ@雅和さん
雅和さん すごい存在感です。
殿が 壊した千秋楽。
張り詰めた空気に戻したのは 雅和さんでした。
きっとね それも含めて 殿は選んだんじゃなかろうかと。
そんな風に思いました。

あとね 雅和さんと窪寺君が 並んで芝居をする。
いつも観ていたいって 思うんです。
窪寺君が客演するたびに 「これで見納めか」って 思うんですよ。
毎回「記憶しておかなきゃ」って 思って観入ってました。
そしたら 入団発表だし。(笑)

今回のユトラ様はですね 裏から手を回すやり方ではなく
真っ向勝負な感じがしました。
ユトラ様はですね まっすぐ 自分の夢を実現するために動く。
まったくもって 揺るぎのない人。
彼には嘘がない。
先見できるウマヤドに 腫れものを触るように接してたのか
そう感じてたのか。
でも ユトラは違ったんだと思うんですね。

「散らない桜」
永遠なんて 魅力に感じないな~。
終わりがあるから 今が大事だと思えるんじゃないだろうかって 思うんですね。

ユトラは 「大人になれ」って ウマヤドに言うのですが。
大人になれって どう言う意味なんだろうか?
母への執着をなくせって事だったんだろうか。
それとも あらがえない事を受け入れろってことなんだろうか。

ウマヤドから 一人一人と 奪っていくユトラ。
すごい策士です。

語り女&イラツメ様@良子さん
「なんの気がかりもありません。」
語り女の台詞から 物語は始まります。
とてつもない存在感。

イナツメ様に想いを添わせられなかったのです。
分かんない この人。
どうして そこまでの事をウマヤドに言っちゃうのか。

唯一無条件に100%の信頼をくれるのは 子供だと思うんですね。
何も分からなくても 分かるというか。
母を感じてくれるのか 泣きやんでくれる様だとか 
何も言わなくても 手をつないできてくれるだとか 
見えない絆みたいなものを 感じるんです。

子供って お母さんが好き。
どんなに悪態をついてようが やっぱ 心の奥底で お母さん好きだと思うんですよ。

私は「ごめんね ウマヤド。」が 本心だと思っているんです。
心からの言葉なんだと思うんですね。
私が一人の親として思うのは 色んな面で ごめんね。と 思うことが多い。
例えば 運動神経だって 私に似たばっかりに・・・と 思うことはあるし 先見ができるというのは そんなちっちゃい話じゃなけども。
私は もっと ベストの状態にもっていく方法があったのにやらなかったこと 出産後に初めて知ったんですけど その点においては 「もっと早く知ってれば」と言う後悔をしてもしきれないの。
それについては 謝っても取り戻すことなんて できないんだけど。

それは いつまでも 嘆いていたって仕方のないことで
今 私のやれることで ベストを尽くすことの方が 良いじゃないか。
って 思うんですね。
だからこそ 私が動く原動力になってる。

「私から何もかも奪っていく」
そんなことないよ。
奪われるものも多いけど 得るものだって いっぱいあるよ。

でね
「想いの方向はどっちなんですか?」
と 良子さんに聞いてみたんです。

するとですね
「愛してるのはウマヤド」
と 言う答えを頂きました。

やっぱり そうだよね~。
やっぱ そうなんだよ。

奪われて行く中で 狂ったふりをしていなければ
やってられなかったのかな~。
失くしたくなくて ウマヤドに 冷たかったんだろうか。
人の気持ちを推し量るすべが それしかなかったんだろうか。
なんて事も思ったりします。

悲しい人です イラツメ様。

良子さんの背中。
超きれいでした。
そりゃ メロメロですぜぃ。(笑)
背中でイチコロにできる女性って 素敵だな~。


扉 開いたり 叩かれたり していました。
あの扉は 心の扉?
それとも前世の扉?
それとも 今生まれる?

心の奥底に閉まっていて 自分で開けようとしないその扉を 
語り部と語り女が 開けていく。
そんなイメージ。

人は 生まれ落ちるまで 前世を覚えている
って聞いたことがあります。
見る人に見てもらうと 分かるのよ。
私の前世はね~ うふふ。
言わない。(笑)

ウマヤドの前世は山賊で 
今生まれ落ちる新しい命の前世がウマヤドで。
新しく生まれる命には 未来がある。
心の扉を開いて 飛び出したあなたにも
今とは 違う未来がある。
私が 必ず あなたを待ってるから。

そんな事を思わせてくれる 最後の台詞。

「桜の森の満開の下」
正直言いまして よくわかりません。
でもね 
「分からなくても 感じればいいんじゃないですか?」
と 言われまして ほっとしました。
いつもね 正解を探している気がするんだけど
正解なんてないんだよね。
私が 感じるままな 感想でした。

やっぱり 書いておく~。
今回はね~ 影さんの画像が 大好きです。


最後まで読んだ方へ

長文 失礼いたしました。_(_^_)_
お付き合い ありがとう!

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